2026年10月8日

「間違いノートは、あえて面倒に作る」——ゆらさん流・こだわりの勉強術

となりの勉強家 #6 後編

前編では、北海道のトマト農家での経験を原点に弁理士を目指し、5時半起床という揺るがない朝習慣で日々机に向かうゆらさんの姿をお届けしました。

後編では、そんなゆらさんと「やる気ペン」との出会い、そして条文への書き込みから“白紙勉強法”まで、こだわりの詰まった勉強術に迫ります。

きっかけは、文具好きな母からのプレゼント

ゆらさんが「しゅくだいやる気ペン」を使い始めたのは、2年ほど前のこと。きっかけは、ご家族からの思いがけないプレゼントでした。

「母が文具が結構好きで。『こういうものがあるよ』って教えてくれて、誕生日にプレゼントしてくれたんです。」

お話をうかがっていると、文具だけでなくウェアラブルデバイスの話も飛び出すなど、お母さまは、なかなかのガジェット通でもあるようで……。そんな方が興味を持って選んでくれたというのも、なんだか嬉しい話です。

その後、大人のやる気ペンが発売されたわけですが、今度はなんと、ご友人からの誕生日にプレゼントに選んでいただいたとのこと! 今では、それぞれのやる気ペンを並行して使っていただいているそうです(うれしい!)。

サボった週は、自分が一番よくわかる

ゆらさんが「やる気ペン」の魅力として真っ先に挙げてくれたのが、努力が目に見える形で記録されることでした。

「頑張った分がちゃんと目に見える、記録に残るのが一番いいなと思っていて。グラフでどこまで進んだかが分かるので。」

そしてもうひとつ。良い記録だけでなく、“できなかった記録”もまた正直に残ってしまう点も、ゆらさんにとっては大切な仕組みのようです。

「今週サボったなっていうのが、自分でも分かっちゃうので。それがあると、ちょっと悔しくて、また頑張ろうって思えるんです。」

見える化された事実から目をそらさず、次への燃料に変える。前編でご紹介した“朝5時半起床”のストイックさとも、どこか通じる姿勢です。

条文に直接書き込む。色にはすべて意味がある

ゆらさんの学習法の核となっているのが、法律の条文集への直接の書き込みです。

「試験では条文の文言に基づいて出題されますが、かなり細かいところまで問われるんです。」

特許法・実用新案法・意匠法・商標法――似たような条文が並ぶ4つの法律を見比べながら、違いを覚えていくスタイル。「ざっくり覚えて解くタイプなので、この細かさが苦手で」と話すゆらさんですが、そこにはしっかりとした自分ルールがありました。

「青は、悪いことが起こる場合。例えば、特許では出願して3年以内に出願審査の請求をしないと出願が取り下げられたものとみなされる(特許法第48条の3 第4項)、みたいな条文は青で塗ってます。」
「黄色は逆に、いいこと。特許査定される(特許法第51条)、みたいな条文は黄色ですね。」

条文を読みながら瞬時に「これは青か、黄色か、それともほかの色か」を判断していく。字面だけ聞くと単純そうですが、これを何百条と続けるとなると、地味な体力仕事です。

問題を1問1問解きながら、その根拠となる条文が何法の何条にあたるのかを、自分の言葉で説明できるようにする。地道な積み重ねが、ゆらさんの学習の土台になっています。

週末に“白紙”へ書き出す、記憶の答え合わせ

もうひとつ、最近取り入れているというのが「白紙勉強法」。SNSで見かけて始めたという、シンプルながら効果的な方法です。

「1週間かけて勉強した範囲を、週末に紙1枚に全部書き出すんです。書けなかったところが、自分の抜けてるところ。」

例えば要件のひとつでも思い出せなければ、そこが弱点として可視化される。書き出す紙をあえて小さいサイズにしているのにも理由がありました。

「試験の時に持っていけるサイズにまとめたら、自分の苦手なところがぎゅっとここに詰まるので。」

自分のための、自分だけの“最終確認シート”。1週間の記憶を試す瞬間は、「全然覚えてない……」とショックを受けることも多いそうですが、それも含めて次につなげる材料にしているのがゆらさんらしいところです。

間違いノートは、あえて“面倒”に作る

間違えた問題、みなさんはどうしていますか。答えを直して、はい終わり――というのが、一般的ですよね。

ゆらさんの場合、そこにあえて“面倒”を仕込みます。

印象的だったのが、小さな間違いノート。間違えた問題だけを集めた、キーホルダーサイズのコンパクトなノートです。

やる気ペンサイズのミニノートです!

「問題文をまるまる書き写して、裏に、自分が何で間違えたかを書くんです。読み間違えたとか、見落としてたとか。」

なぜ問題文を丸ごと書き写すところから始めるのか。そこには、あえての“面倒くささ”を仕込む狙いがありました。

「問題を写すところから始まるのが、結構嫌なんですよ。それが『間違えないようにしよう』っていう気持ちを、自分の中に刻んでくれる気がして。」

面倒くささすら、立派な仕組みの一部というわけです。間違えるたびに増えていく、書く作業。「いっぱい間違えると、いっぱい書くことが溜まって勉強が進まないので」と苦笑しながらも、これもまた立派な“自分を律する仕組み”のひとつです。

文具へのこだわり、そして“早耳”ぶり

勉強道具そのものへのこだわりも、ゆらさんの魅力のひとつ。ボールペンはノック式ではなく、あえてキャップ式派。インクの色はブラウンブラックと、最近お気に入りだというブラウンを愛用しているそうです。

そして、取材中に見せていただいた勉強道具の数々には、ある共通点がありました。手帳にも、参考書にも、やる気ペンのケースにも――貼られた個性的なシールたち。

「ドロップシール、ずっと好きで。流行る前からずっと集めてたんです。」

今でこそすっかり定番になった人気のシールですが、ゆらさんはブームが来るずっと前から目をつけていた“早耳”な生活者でもあったようです。文具屋さんで見かけるたびについ買ってしまい、気づけば手持ちのものに貼りまくっていたのだとか。お家のティッシュペーパーの箱すらもシールが占拠しているとかしていないとか……。

黙々と机に向かう毎日の中に、こうした小さな“楽しい”を散りばめておくこと。それもまた、ゆらさんが勉強を苦にせず続けられている理由のひとつなのかもしれません。

勉強アイテムを見せていただきました👀

ひとりで、でも孤独じゃない

これだけストイックに学習を続けていると聞くと、仲間と励まし合うコミュニティの存在を想像しますが、ゆらさんの場合は少し違いました。

「そういうのは特にないんです。職場が特許事務所なので、弁理士の先生もいますし。」

日々の環境そのものが、資格に理解のある場所。だからこそ、無理に外部のつながりを作らなくても、自然体で学び続けられているようです。

その一方で、やる気ペンアプリでのナカマカードの緩いつながりは楽しく見ていただいているとのこと。

「中学生や高校生とすれ違うことも増えていて。定期テストで何点を目指すという書き込みは何だか微笑ましくて、頑張れ!応援してるよ!という気持ちになりますね。」

「あとは、絵を描くことに使っている方もいますよね。自分の勉強している内容とは全く異なる分野なので新鮮で、興味津々でカードを読んでいます。」

と、ナカマカードを見返して会話しているなかで、ゆらさんが「勉強を頑張っている人(やる気ペンユーザー)あるある」を1つ披露してくれました。

「勉強好きな人、小説『モモ』が好き説。」

すかさず輝く、やる気ペン開発リーダー中井さんの目!
何を隠そう、以前「YARUKI OFF」でも取り上げた、中井さんの人生のバイブルです。

……『モモ』談義が止まらなくなりそうなので、本日はここまで。

一人で黙々と机に向かいながら、実はどこかで、同じものに心を動かされている誰かとゆるやかにつながっている。そんな“見えないご縁”を見つけられたことも、今回の取材の嬉しい発見のひとつでした。

やる気ペンメンバーが、ゆらさんを褒めちぎる!

となりの勉強家シリーズ恒例、やる気ペンメンバーが褒めちぎる✨コーナーです。

■ 色分けにも、間違いノートにも、全部に“理由”があるのがすごい

青と黄色の使い分け、あえて面倒に作る間違いノート。思いつきではなく、全部が自分を律するための仕組みとして設計されている。まさに「勉強家」という言葉がぴったりです。

■ サボりを隠さない正直さ、見習いたいです

「今週サボったな」と自分でわかってしまうことを、隠さず受け止めて次への力に変える。できなかった日を認められる強さって、実はとても難しいことだと思います。

■ ブームより先にドロップシールを好きだった、そのセンスに拍手!

勉強道具を彩る無数のシールに、ゆらさんらしい遊び心を見つけました。ストイックな学習の合間に、こういう“好き”を大事にできる人は強いなと感じます。

■ 「農家さんのこだわりを守りたい」という原点が、まっすぐで素敵でした

資格取得のその先に、誰かの努力や工夫を守りたいという想いがある。だからこそ、これだけ地道な積み重ねを続けられるのだと、深く納得しました。

■ 「淡々としているのに、実はすごく熱い」——そのギャップに惹かれました

前編で見せてくれた気負いのない話し方の裏に、こんなに緻密な仕組みがあったとは。じっくりお話をうかがって初めて気づく熱量、というのがゆらさんらしいなと思いました。


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