コクヨ くふう 工夫 研究室 為末さん 為末大さん 陸上 ハードル 整理整頓

2022.03.23

「大切なのは制限のあるうつわ」くふうマスター・為末さんに聞く、働くことと、整理整頓(第1弾 前編)

こんにちは! トリオ・ザ・くふうです! 仕事や学び、暮らしなどを上手に、そして楽しそうにこなしている「くふうマスター」に、トリオ・ザ・くふうがその「くふう」を聞きに行く『コクヨのくふう研究室』。第1回目は為末大さんをお迎えしました! 前篇では、為末さんの働く上での「くふう」についてうかがいます。

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為末 大さん

1978 年広島県生まれ。
スプリント種目の世界大会で日本人として初メダル獲得者。3度のオリンピックに出場。男子400 メートルハードルの日本記録保持者(2022 年1月現在)。スポーツアスリートの精神を後世にも伝えるべく、積極的にさまざな組織にて活動をするほか、自身が被ばく3世でもあることから、被ばくに関す講演活動も行う。現在は執筆活動、会社経営を中心に活動中。

#コクヨのくふう研究室#整理整頓

為末さんの現在

くーちゃん)
為末さんといえば、オリンピック出場や世界陸上でメダルを取って活躍したアスリートのイメージが強いのですが、今はどんなことをされてるか、おしえてください!

02_コクヨのくふう研究室第1回前編 為末大さん

為末さん)
半分が個人として書く、喋る仕事、もう半分が会社を経営しています。施設の運営やランニングのクラスをやっていたり、オンライン上でスポーツ教育ができないかなっていうのを今ちょっとずつ取り組んでいる、そんな会社をやっています。

ふっさん)
オンラインでのスポーツ教育っていうのは、YouT ubeチャンネルの「為末大学」のことかの?

 為末大学 Tamesue AcademyYouTubeチャンネル『為末大学』より


為末さん)
そうですね。それは実験的にやっています。スマホひとつで、みんな学べるようなものがスポーツにも必要だろうって思って、それを陸上から実験してるのが「為末大学」です。それを幾つかの競技でやっていけないかっていうイメージですね。

くーちゃん)
おもしろそう!

整理整頓に対する考え方・スタンス

うーくん)
さて、為末さんには「働くシーンにおける整理整頓」というテーマでお話を伺っていきます。今回、取材をお受けいただいた理由ってなんですか?

04_コクヨのくふう研究室第1回前編 為末大さん


為末さん)
『今までなかった』は絶対やるっていうのを信条としてて。整理整頓って確かに、無意識にやっている部分がありそうだから、質問されてしゃべってる間に自分でも思い出したり、なにか新しい発見をしたりすることもありそうな感じもするし。自分でやっていることを、自分で可視化して理解できないかなと思って。それが大きいです。
整理整頓、好きではあるんですよ。頻繁に整理整頓するんじゃなくて、1か月に1回ドカンとやるような感じです。

くーちゃん)
そうなんですね〜!ありがとうございます!「1か月に1回」というお話がありましたが、整理整頓しよう!と思うタイミングってどんなときですか?

為末さん)
結局のところ、美しいかそうじゃないかって気がするんです。机の上がごちゃごちゃしてきて、なんかちょっと美しくないな、ってときにやります。
あと、物理的なものだけじゃなく、例えば会社のSlackでのやりとりも同じで。社員のSlackの動きとか見てて、誰かがずっと返信を長く持ってるとか、そういうリズムが美しくないな、っていう時にやります。その場合は例えば「何々をしていいですか」っていうものに関しては24時間以内に返事をしないとオーケーと見なすとか。ルールを変えて、ちょっと流れを良くするっていうことをやりますね。

05_コクヨのくふう研究室第1回前編 為末大さん

ふっさん)
なるほど〜。今、物理的なものと概念的なもののお話が上がったが、それぞれ整理整頓のコツみたいなのはあったりするかの?

為末さん)
物理的なものはですね、やっぱり先に収納場所をつくって、で、収納場所に何が収納されるかを決めてますかね。あとから考えるんじゃなくて。服が一番なんですけど、家で僕に与えられてる服のスペースがそんなに大きくないんです。でも、それ結構いいなと思っていて、先にスペースを決めて、新しい物が入っても何かと入れ替えじゃないと入らないみたいな構図にしていて、それで散らかりにくくなりました。僕が工夫したっていうよりも制限上そうなったという感じなんですけど。テーブル上の本もそうしてます。物理的に。

うーくん)
最初からキャパシティを決めてしまって、その中でやり繰りをするっていう感じですか?

為末さん)
そうです。あと、本に関してはある種のちょっと諦めを持って、人にあげるようにしてますね。面白い本は特に。それで2回ぐらい買った本も結構あるんですけど(苦笑)

06_コクヨのくふう研究室第1回前編 為末大さん

くーちゃん)
えー!もらった人はラッキーですね(笑)

アスリートとしての整理整頓

ふっさん)
アスリート的な視点から見て、整理整頓について何か思われるところはありますかな?

為末さん)
うん、うん。アスリートには100%の正解と50%ぐらいの正解の、2つの道があるとして、疑いながら100%の正解をやるのと、信じて50%ぐらいの正解をやるんだったら後者のほうが勝つんですよ。それが 我々のいた世界の悩ましいところで。やっぱり信じ込む力がすごい効く世界なんですよ。信じ込むのって難しくて、だいたい外注するんですね、コーチを信じ込むってやるんですけど。そういう意味で無駄に迷うものがあるってことはすごいエネルギーを消費しちゃうんで。

07_コクヨのくふう研究室第1回前編 為末大さん

でも、それだけでずっとやろうとすると途中で軌道修正できないんです。だから、よくやるパターンは、ある一定期間はこのやり方でやり切るんだって信じ込んじゃうようなモデルですかね。一度決めれば整理整頓はすごい楽ちん。今日グラウンドに行ったら何が行われるか決まってる状態になっているので。今日は何をやろうか?って考えること自体がすごいロスになっちゃうんで。

大人になってものすごい慣れてくるとそんなに決めきらなくても現場でできますけど、やっぱり、とはいえ、トップ選手って大体20代くらいなので。そのくらいの選手のときはやっぱりグラウンドに行って何をやるかが全部かちっと決めてる状態にすることができていれば、それが美しければ美しいほど効きますかね

うーくん)
なるほど〜。どうしよう、って考えなくていいことが整理整頓なんですね。ところで、為末さんってご自身はコーチを付けられてなかったと思いますが、ご自身でどう整理整頓されてたんですか?

学生時代に編み出した整理整頓のワザ

為末さん)
グラウンドの近くに住むっていうのが大事で。僕は八王子の、 法政大学のグラウンドのすぐ近くに住んでたんですけど、都内に出てくるのに1時間以上掛かるんですよ、車でも。そしたら面倒くさいが勝って結局グラウンドに着くんです。自分の心理特性からしてどっちに流れるかを考えて、あらかじめ制限を掛けておくって感じですかね。

08_コクヨのくふう研究室第1回前編 為末大さん例えば、会社から帰るときに、ラーメン屋の横を通ったときにラーメンのにおいがして急におなかがすくってときに、おなかがすいたのか、おなかはすかされたのかっていうのが、実は微妙なとこあるんですよ。だから、自分自身が環境にどういうふうに心が誘発されるかっていうことをちょっと計算しておいて、その環境を整理整頓しておくっていうのが選手にとってみると一番管理しやすいんですよね。

ふっさん)
結構、自分の意思の力みたいなことはそんな信じないってことがポイントなのかのう。

為末さん)
そうです。もうまさにおっしゃるとおり。それは大きいと思います。

整理整頓のルール

うーくん)
ありがとうございます。整理整頓するための為末さんなりのルールとか決まり事ってありますか?

09_コクヨのくふう研究室第1回前編 為末大さん
為末さん)
何が自分にとって一番やりたいことっていうか、やるべきことかっていうのを決めて、それ以外のことでなるべく労力を割かなかったり選択をしなくていいような状況をつくることですかね。

ふっさん)
目標設定をしっかりして、そこにちゃんと向かっているかっていうこととか、それに外れたことはあまりやらないようにする、みたいなことかの?。

為末さん)
そうですね。あと、自分にできないことをすごいクリアにしておいて、それをなるべく人にやってもらったり、やらなくていいような方向に向かってく。僕の場合、ちっちゃい会社だけど社長なので、それでコントロールできてるのはあるんですけど、会社のつくりからして全部そういう方向に向かってますね。別に社長でなくても、デジタルツールに任せちゃうとか、やりかたはいろいろあると思います。

うーくん)
すごく丁寧に、様々な方法で整理整頓されてますね〜。勉強になります。ところで、整理整頓って、楽しいですか?

為末さん)
楽しいですよ! 僕は特に半年に1回ぐらい酔っぱらったときにすごい大改造するっていう癖があって、それはすごい気持ちがいいですよ。いろんな物が全部すっきりして。

10_コクヨのくふう研究室第1回前編 為末大さん

くーちゃん)
わかるかも。勢い付けて整理するのって、楽しいですよね!! あと、私は「ツール」がすごい好きで、為末さんが整理整頓のために使われてるツールってありますか?

整理整頓のツール

為末さん)
入れ物が好きなんですよね。うつわ。うつわから全部考えるようにしてるんです。靴下が10個を超えないようにってルールにしてるんですけど、そうすると10個以上入らないような箱に靴下を入れていたりとか。文房具関連だと、全部で6箇所のスペースがあるボックスで、持ち運べるやつがあるんですけど、その中に「ここがペン」とか「ここにリップクリーム」みたいにして、定位置を決めてます。とにかく、いいうつわを見つけることが大事。

ふっさん)
思考的な話も物理的な話も結構、決めたうつわの中でやり繰りをしている、だからこそ整理整頓が保たれるんじゃのう。とても参考に なるわい〜。

整理整頓が苦手な人へのアドバイス

うーくん)
僕、実は整理整頓が苦手なんです...。 どうしたらいいですかね?

11_コクヨのくふう研究室第1回前編 為末大さん

為末さん)
さっき話した「制限」の話に関連するんですが、コーチと選手の関係を見てて思うのは、主導権がどっちにあるかが大きいってこと。コーチに主導権があった場合は、コーチが決めた枠組みの中で自分が何をするかなんですね。で、自分に主導権がある場合は、こんなことをやりたいからこのコーチと組むっていう、そもそもがもうちょっと上に自分があるんですよ。

だから、整理整頓でやっぱりすごい重要なのって、自分が主体的に、自分はこういうことをやりたいからこういう枠組みでって決めにいくのが整理整頓じゃないかと思ってて。で、外部から押される、やるべき整理整頓についてはどんどん機械化していく感じなんですよ、自分が。その結果、どうやって自分の側から自分のやりたいことを仕掛けにいくかが大事で

で、私はやっぱり結局、制限かなっていう気がするんですよ。何をやって何をやらないか。筆箱1つ選ぶときにもペンが何個入る形にするかとかにすごく気を使う。

そういうふうに制限掛けると、その中で、自分のお気に入りを選ばざるを得なくなる中で、本当に求めている整理整頓に到達するみたいな。そういう考え方がいいかなと思います。制限の枠組みをすごく考えてから整理整頓を始めるといいんじゃないかなっていうイメージですかね。

うーくん)
な、なるほど...! まずはいいうつわを探してみます!

ーーーーー

うーくん)
為末さんの整理整頓のくふう、大変勉強になりました!
次回は「中編」として、為末さんにコクヨの商品をご紹介してみたいと思います。

12_コクヨのくふう研究室第1回前編 為末大さん

ではまた、次のくふうで!

第1弾 中編:「『速い。これは速いですね。』くふうマスター・為末さんが唸った製品は!?」こちらから

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