ファイリング研究室

ファイリングとは?

まずはじめに、ファイリングとはなんだろう?

ファイリングとは、ひとことで言うと「書類の整理・保管方法」ですが、正しくは「書類を一定のルールにしたがい、分類・整理し、保管から保存、廃棄への流れを運用するしくみ」です。ここではある会社にファイリングを導入し、維持していく過程を見ていきましょう。

書類整理の基本

まずは、書類の効率的な扱い方をマスターしましょう。『書く・立てる・捨てる』この3原則を守って行動すると、書類が山積みになることもなく、不思議と整理整頓されてきます。

書類整理の3原則

1.書く(タイトルを必ず記入する)
2.立てる(書類は横積みしない)
3.捨てる(不要書類は随時廃棄する)

組織のルール

これでファイリングを導入する土台は整いました。しかし、全体を見てみると、個人まわりの書類だけではなく、倉庫に保存している書類もあります。会議の資料を作成するため、過去の書類を探して1日終わってしまった!なんて経験はありませんか?組織的な運用ルールがないと、書類の検索に時間がかかったり、必要な書類が出てこなかったり、保管・保存スペースがなくなったりしてしまいます。保管から保存・廃棄へと流れるしくみをきちんと作ることで、書類検索時間の短縮、保管・保存スペースの削減が見込め、結果的には、仕事の生産性が向上することになるのです。

ファイリングの3原則

・原本管理
課内では同じ書類を何人もの人が持たず、一部のみを保有・管理します。

・共用管理
課内では、原本管理された書類を全員で活用できるように管理します。

・ライフサイクル管理
書類の使用頻度に応じて保管から保存・廃棄へと流れるしくみを作り、管理します。

ファイリングの3原則図

ファイリングの概念図

ファイリングは「導入することより、維持することが難しい」

さて、ファイリングは導入するだけではなく、続けていくことが大切です。継続していくことで、業務の生産向上性が高まっていきます。ファイリングは「導入することより、維持することが難しい」。しっかり維持していってこそ、真のファイリングといえるでしょう。

ファイリング導入概念図

ファイリングシステムはここがすごい

こんなに得することがある

ファイリングシステムを導入し、適切な管理を行なうことによって「必要な書類がすぐに出てくる」「紛失や欠落の防止」などの効果があり、業務の効率化がはかれます。

企業価値を高めます

仕事の整理・体系化

書類が整理されていると業務の流れが明確にされ、仕事がしっかりと把握できるようになります。それによって分散的な仕事も体系化でき、新たな提案にもつながります。また整理された綺麗なオフィスはそこで働く社員に快適さを提供し、ひらめきを生み出します。

イラスト

情報の共有化

整理されずに一社員の中だけに取り込まれていた情報を共有化する事で、担当者不在の際の対応もスムーズに。さらに今まで眠っていた資料の活用度が増し、重複して書類を作成する事なども減って、仕事のスピード・質を向上させます。

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情報のセキュリティUP

書類が整理されていると、欠落や紛失等に対する管理が厳格に行えるとともに、チェックもしやすくなるため、情報漏えいの危険性が減少します。

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コスト削減につながります

書類の量をシェイプアップし、きちんと整理するだけで、業務上の時間的なロスやオフィスでの空間的なロスが減り、ムダなコストの削減につながります。

タイムセービング

一般のオフィスでは、一人の社員で一日あたり平均20分を書類探しにあてていると言われます。ファイリングによって、この時間を10分削減すると、年間約800万円のコスト削減になります。 
※コクヨ調べ

書類を探す時間を減らすだけで、年間約800万円のコスト削減

計算根拠
社員数 100名
年間労働日数 240日
平均社員賃金 33円/分[=2,000円/時]
セービングタイム 10分
合計 7,920,000円

スペースセービング

現在の書類において、重複書類やほとんど使用されない書類を40〜50%廃棄(弊社実績)することができます。例えば、100㎡の収納スペースがあれば、40㎡のスペースを削減できることになります。 
※コクヨ調べ

収納スペースを減らすだけで、年間約260万円のコスト削減

計算根拠
オフィス賃料(月) 5,500円/㎡ [=18,000円/坪]
セービングスペース 40㎡
期間 12ヶ月
合計 2,640,000円

ファイリングのルール

ファイリングを続けていくためには

ファイリングを導入すると、棚にラベルを付けた状態でファイルが並ぶ、というように、結果として、目に見えるかたちで書類が管理されていくことになります。書類が適切にファイリングされるためには、以下の基準が定められている必要があります。

ファイリングの5つルール

1.重要な文書とそうでない文書
2.機密性の高い文書とそうでない文書
3.作成された文書が紙媒体で保管されるのか、他の媒体でされるのかの違い
4.文書の保存期間の違い、廃棄方法の違い
5.文書の分類方法やタイトルの付け方の違い

これらをしっかりとルール化することにより、最適な収納やファイル方法を見つけ出すことができるでしょう。あなたのオフィスでも、まずはこの5つの基準を定めてみて、実際にファイリングを導入してみてはいかがでしょうか。

収納・ファイル方法概念図

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