【インタビュー】ボールペンイラストが仕事にも日記にも大活躍!グラレコ風ノート術 2023.05.09
こんな人におすすめ
・メモはとったけど、後から見返したとき文字ばかりでうんざりしてしまう人
・文字でメモをとるのが遅くて途中であきらめた経験がある人
・メモした情報から、先に繋がる発想を得たい人
メリット、嬉しいポイント
・文字だけのメモと比べてイラスト部分は目立つので、後で見返したときにポイントがすぐ分かること
・イラストからイメージや発想が広がり、次のアクションやアイデアに繋がるチャンスがあること
ボールペンイラストならぬ、グラレコ風ノート術とは?
グラフィックレコーディング(略称グラレコ)という、ミーティングやカンファレンスの内容を、文字やイラストを使ってリアルタイムに記録する手法があります。今回は、ボールペンとノートを使って、誰でも簡単に楽しめるイラストの描き方「グラレコ風ノート術」をご紹介します。
どんな社員さんに聞いたの?
コクヨ株式会社 ワークスタイルイノベーション部 樋口 美由紀さん
「グラレコ風ノート術」を独自で考案! セミナーやワークショップもされている社員さんです。
グラレコ風ノート術とは?
「グラフィックレコーディング」(略称グラレコ)という言葉をご存知ですか?
ミーティングやカンファレンスの内容などを、文字やイラストを使ってリアルタイムに記録する手法のことです。
今回インタビューさせていただいたコクヨ社員の樋口さんは、グラレコをもう少し身近なシーンで活用できるように、独自のやり方を編み出されました。その内容が「グラレコ風ノート術」です!
樋口さんの仕事ノート。イラストや図形が多いですね。
仕事の中でとるメモ。セミナーに出てとるメモ。アイデアをメモ。日記を書く。などなど、日常の中で何かを書くシーンは意外と多いです。
そんな時に、
「メモはとるけど文字ばかりでうんざりしてしまう」
「セミナー参加した際にメモをとるが、途中で追いつけなくなってやめてしまう」
「見返したときに、次の発想やアイデアにつながるノートにしたい」
といった経験をされたことはないですか?
ここで役立つのがグラレコ風ノート術です!
メモに簡単なイラストを添えるだけで、後で見返したときに文字だけの情報よりも断然に分かりやすく、スピーディに思考を整理できるので、次の発想やアクションに結び付くチャンスが広がります。
では早速そのやり方を少しご紹介しますね。
まずは〇と☆が描ければOK
「グラレコ風ノート術って難しそう。絵下手だし......」
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、心配ご無用です!
樋口さんのグラレコ風ノート術では、まずは簡単なパーツを組み合わせてイラストを描いていきます。
まず描ければOKなのが、〇 と ☆ です。
これらを組み合わせることで、メモの中で頻繁に描くことになるであろう「人」が描けます。
自分だけのアイコンを作ってみる!
続いては、人の他によく出てくる事象をアイコンにして描いてみます。
時計や電車、車、食べ物などです。日記を書くときに使えそうですね。
仕事のメモでは、グラフや矢印、吹き出しがあっても良いですね。
普段のメモや日記などに活用する
例えば日記を書くシーンで
「昨日は朝の9時からテニスをした。朝早かったが体を動かして気持ちよかった」
という文章を書いているとします。
その隅にでも、下記のようなイラストを描いてみると、見返したときにその時の様子がパッと思い出しやすくなりそうではないでしょうか?
文字だけの日記も読む楽しみがありますが、合わせてちょこっとイラストを描いてみるのも
「そうそうこの時楽しかったけど朝早くて疲れてたんだ」(困った顔のイラストを見て)
などクスっと笑えたりもして、より日常を楽しめそうです。
樋口さんが取り組む、グラレコ風ノート術とは?
今回インタビューさせていただいた樋口さん。
グラレコ風ノート術を開発したきっかけは、コクヨの新規事業として立ち上げた幼児向け知育教室「ひらめきッズスタジオ」を運営していたときのこと。
ボードゲームや積木などアナログなおもちゃを用いて考える力をはぐくむプログラムを開発し、レッスンも実施されていました。
参加者は様々な国の幼児たち。母国語もまだ練習中でしっかりとは使えない幼い子どもたちが集まる教室で、危険防止やみんなで楽しく過ごすための基本ルールや、お友達や先生とのコミュニケーションの取り方をどうするかなどに頭を悩ませていたそうです。
そんな時、樋口さんが幼児たちと関わり合う手段として選んだものが、「絵」でした。
楽しい絵を用いることで、言葉、年齢による理解力、文化の違い、などさまざまな壁を乗り越えることができ、みんなが同じレベル感で分かる。同じタイミングで笑える。
「絵」を使うことで、みんなが集まる教室を動かしていくことができたとのこと。
現在は、社内外で幅広くグラレコ風ノート術のセミナーやワークショップもされる樋口さん。
他にも、文字中心の資料にわかりやすいイラストを添えたり、メンバーと1対1の対話で相手の話を記録したり相手へのフィードバックをするとき等、様々な場でグラレコ風ノート術を活用されています。
自分の頭の整理に、そして、誰かに伝えるときの表現の手段の1つとして、グラレコ風ノート術は私たちの生活を少し便利なモノにしてくれるはずです。
私も早速、今日からメモをとる時は、くすっと笑いながらグラレコをしてみようと思います。
樋口さんのプライベートでのグラレコ。思い出がよみがえりやすいですね。