2026年3月20日
第9回 素人のフルスイング
やる気ペンリーダーが時間外に書くコラム🌱YARUKI OFF(やる気オフ)
「大人のやる気ペン」をクラウドファンディングという大海原へ送り出し、支援者のみなさまの手元に届けてから、ちょうど一年が経ちました。まずは、この一年間伴走してくださったすべての方に、心からの「ありがとう」を伝えさせてください。
一年という時間は、振り返ってみれば不思議なものです。
今僕の目の前に広がっている景色は、一年前のそれとは全くと言っていいほど違って見えます。それまでの10年弱の間、僕は「小学生向け」というフィールドで開発に没頭してきました。だからこそ、そこから一歩外に出て「大人向け」という未知の世界へ飛び出すことには、自分でも驚くほどの躊躇(ちゅうちょ)がありました。
今だから白状してしまいますが、クラウドファンディングの公開直前まで、僕は「本当にこれでよかったのだろうか?」という得体の知れない不安に、今にも押しつぶされそうな日々を送っていました。夜中にふと目が覚めて、天井を見つめながら答えのない問いを繰り返す……そんな時間も少なくありませんでした。
そんな時、僕を暗闇から救い出してくれたのが、日清食品の創業者・安藤百福さんのある言葉でした。
「素人だからこそ、常識を超えた発想ができる」
安藤さんは、47歳で無一文というどん底の状態から、チキンラーメンの開発を始めたといいます。それが今やカップヌードルという形になり、世界中の人々の空腹を満たしている。その事実に触れるたび、同じ開発者として、お腹の底から熱いものが込み上げてくるのを感じます。
何かを新しく「はじめる」という行為には、信じられないほど膨大なエネルギーが必要です。
でも、もし自分がその分野の「素人」であるなら、それは弱みではなく、むしろ強力な武器になり得る。専門家が「そんなの無理だよ」と眉をひそめるような常識の外側へ、なんの迷いもなくフルスイングすることができるからです。
僕が「大人のやる気ペン」で試みたのも、思えばそんな「素人の開き直り」に近いものだったのかもしれません。
そして、この「素人のまま、フルスイングしてみる」という感覚こそが、僕たちが忘れかけていた「やる気」の正体の一つではないか、と今ではそんな風に思っています。
これからも、この「素人らしさ」を大切にしながら、誰も見たこともない商品やサービスに挑戦して行きたいと思います。
【今週の気なる言葉】
ぶち壊してしまえば、必ずあとから何かの芽が出る。
(安藤百福)
書籍『インスタントラーメン発明王 安藤百福かく語りき』より
やる気ペンリーダーが時間外に書くコラム
YARUKI OFF(やる気オフ)
「やる気ペンプロジェクト」を立ち上げてから約10年となりました。リーダーとしてジタバタともがく毎日ですが、時の流れはどんどん加速し、ますます先行きが不透明になってきたように感じます。週に一度その激流から離れ、今見えている風景や心がザラッとした出来事などを書いてみたいと思います。すぐに役に立つことはあまりないかもしれませんが、素直に自分の五感に従って、週一回お届けできたらと思います。

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